棒人間
Celestial Blue
読んだ本の感想がメイン。その他に手作りのパンやお菓子などを (更新再開)
米澤穂信 ボトルネック(新潮社)
2006年 09月 22日 (金) 16:53
ボトルネック ボトルネック
米澤 穂信 (2006/08/30)
新潮社

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二年前に崖から転落して死んだ恋人の弔いに訪れた
高校1年生のリョウはめまいを感じて
同じところから転落してしまう。
しかしなぜか自分の住んでいる町のベンチで目が覚めた。
とりあえず家に帰ったが家にはサキという知らない女が。
話をしてみるとそれはどうも生まれなかった姉らしい。
ここは自分の生まれなかった世界のようだ。
自分は生まれていなくて、
生まれなかったはずの姉がいるという世界に
入り込むパラレルワールドもの。
さわやか青春小説ではなく、けっこう暗め。
読んだ後、少し落ち込みました。

意識のない悪意、
あるいは悪意としか感じられない好意ってのは
なかなか辛いものがあると思います。
明るいものこそ濃い影を作るってのは
まさにこのこと。
そして自分が存在していたからこそ起こった
悪いことを見せつけられるというのはさらに辛い。
だって、「存在している価値がない」よりも悪く
「存在していたために悪いことが起こった」で
ゼロではなくマイナスなのですから。

気が付かなければ、知らなければ傷つかなかったのにとも思います。
自分が信じていたものこそ真実であれば
ショックを受けることもないでしょう。
自分の存在自体が人を傷つけていたなんて
気が付かない方がずっと良かったでしょうし。

そんなものを突きつけられることで
それでも前向きに考えろというのはなかなか難しいです。
ですが前向きな選択をするのと
あるだけの選択肢をとりあえずでも考えてみることは
違うのではないでしょうか。
最初から2つの選択肢しか考えられなかったのは
とても哀しいです。

タイトルもひどいなぁ。
これだけでリョウになんて言っているのかわかりますもの。
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2006/09/23(土) 00:03:31 | 粋な提案
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