棒人間
Celestial Blue
読んだ本の感想がメイン。その他に手作りのパンやお菓子などを (更新再開)
久坂部羊 廃用身(幻冬舎文庫)
2006年 07月 10日 (月) 15:01
廃用身 廃用身
久坂部 羊 (2005/04)
幻冬舎

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破裂」で有名な久坂部羊さんのデビュー作。私は久坂部さんの本はこの本が初めてです。

「廃用身」とは脳梗塞などで麻痺し、リハビリなどで回復の見込みのない手足という意味の医学用語。医師漆原は老人達が重石を感じ、介護の負担にもなる廃用身を切断する「Aケア」を考案し実行していく。

あっさりとした文体でなかなかグロいことが書いてあります。
想像しなければたいして何も感じませんが
想像してしまうとちょっと・・・というような内容です。
フィクションですが、ノンフィクションのような書き方をされていて
まるで本当の話のように感じてしまいました。

この文章を読むと確かに廃用身を切断することは
かなり画期的な治療法のように感じました。
けれど、この治療はいくら画期的であろうと
自分の四肢を切断することには無論躊躇いがあるだろうし、
何より「非人道的」として受け切れられることはないだろうなとも思います。

老人医療問題に目が行きがちですが、
医師漆原は捉えようがなく、誠意ある医師としても書かれているし、
サディスティックな人間としても書かれています。
結局どういう人間なのだかわからないような感じです。

この話のように四肢を切断するという極端な発想に走ることは
ないでしょうが、老人医療は限界達するのにそう時間はかからないだろう
というところまで来ているのでしょうね。
少し過激にも感じられるものを書くことによって
老人医療の現実の厳しさを訴えている様に感じます。

「廃用身」というのは架空の言葉ですよね?
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